今思えば、あれがパニック障害の始まりだと思い当たる出来事がありました。
もう今から十年ほどまえのことになるんですが、真夏の8月のある日、その日はとある事情で徹夜をした日でした。
全く寝てなかったんですが、特に眠気もあるというわけではなく、そのまま勤務に向かうため車に乗り込み、途中いつものように缶コーヒーを買って出かけていきました。
目的地まではだいたい30分かかるところだったんですが、途中で何か体調がおかしいことに気づきました。
何だかコーヒーを飲み始めてから吐き気がしてきて、ちょっとマズいかな、と思いながらもそのまま運転を続けて目的地まで車を走らせていました。
しかし、その吐き気は治まりそうもなく、かえって強くなってきたので、これは目的地(アポイント先)に行ったとしても迷惑をかけるだけだと思い、急遽先輩に連絡をとって事情をを話し、
そのままUターンして戻る決意をしました。
自分では真夏の暑い中の運転で、寝不足もあり、熱中症にでもなったかもしれないと思ってました。
道中、体調は著しく悪化し、吐き気、動悸、しびれ感に襲われて、運転もそろそろ危ないという不安に襲われてきました。
この時の恐怖感は表現できないほどのものでした。
とりあえず、途中にある総合病院に駆け込み、すでにお昼過ぎて受付時間は終わってたんですが、事情を話して受付してもらうことになりました。
総合病院ということで、受付は終わってもまだ診察待ちの患者さんは多く、すぐには診てもらえる様子ではなかったのを覚えています。
ただ不思議なことに、今自分は病院内にいる、と思ったら次第にあれほど辛かった症状が吐き気を除いて和らいでいくのがわかりました。
しかし待合室で、いつ吐いてもおかしくないことを告げると、看護師さんが、診察室のあいてるベッドを使わせてくれて、いつでも吐いてもいいよう準備もしてくれました。
そうゆう状態で待つこと一時間以上、ようやく診察の順番が回ってきました。
先生に状況を説明して、はっきりと覚えていないんですが、確か血液検査もしたと思います。
その後診断を受けたんですが、先生の一言、
「特に異常はないから、風邪の一種かもしれないですね」
・・・・
正直、そんだけ??と疑念でいっぱいになりましたが、まぁ、その時はすでに症状もすべて消失していたので、その日はそれで納得して、帰宅することにしたのです。
当時はほんとうに不可解な症状で、結局訳が分からずで終わってしまいましたが、まさに、これこそが今思えばパニック障害の始まりだったんじゃないかと思います。